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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29

4年半ぶりにクライスラー・イプシロン&クライスラー・300が日本復活! 再出発の健闘祈る

クライスラー復活

CHRYSLERイプシロン価格/235万円、260万円

CHRYSLERイプシロン価格/235万円、260万円

【本記事は2013年1月にベストカーに掲載された記事となります。】クライスラーといえば紆余曲折した企業提携劇が記憶に新しい。ダイムラーとの提携解消、経営破綻後の’09年にはフィアット傘下に入り、現在58.5%の株式をフィアットが所有し経営権を握っている。しかし、クライスラーは見事に再生! ユーロ危機を背景に販売不振を続けるフィアットを尻目に北米市場では31ヵ月連続で対前年比増を達成し、フィアットに頼りにされているほどまで復活。いっぽう、日本では’12年7月1日にフィアットグループオートモビルズジャパンとクライスラー日本を統合したフィアットクライスラージャパンが発足。そして’12年11月15日、長らく途絶えていたニューモデルを4年半ぶりに投入することになった。それがイプシロンと300の2車種である。いうまでもなく、イプシロンはY10、初代、2代目、そしてこの3代目と続く「小さな高級車」、ランチア・イプシロンのバッジ違いである。

ボディサイズ

フィアット500のプラットフォームをベースにホイールベースを90mm延長して5ドアモデルに仕立てた。ボディサイズは全長3835×全幅1675×全高1520mmと5ナンバーサイズ

フィアット500のプラットフォームをベースにホイールベースを90mm延長して5ドアモデルに仕立てた。ボディサイズは全長3835×全幅1675×全高1520mmと5ナンバーサイズ

ボディサイズは、ベースとなるフィアット500からホイールベースを90mm延長、全長3835×全幅1675×全高1520mmと5ナンバーサイズに収まっている。

こだわりのデザイン

ルーフとリアウィンドウ、リアクォーターパネルが交錯し、特徴的なリアコンビランプが個性を主張する

ルーフとリアウィンドウ、リアクォーターパネルが交錯し、特徴的なリアコンビランプが個性を主張する

やはり感心するのはそのデザイン。彫刻的なプレスラインと一体化したリアコンビランプ、ルーフとリアウィンドウ、リアクォーターパネルが交錯するCピラーなど、イプシロンの名に恥じないこだわりのデザインだ。

センターメーターやピアノブラックのパネル、黒と金を組み合わせた内装色ロマンティックゴールドが特徴

センターメーターやピアノブラックのパネル、黒と金を組み合わせた内装色ロマンティックゴールドが特徴

インテリアもダッシュボード中央に配置されたセンターメーターやピアノブラックのセンターパネル、シートなどのデザインも秀逸のひと言。

上級グレードの「プラチナ」が本革(一部合皮)、「ゴールド」がラグジュアリーCASTIGLIOファブリック

上級グレードの「プラチナ」が本革(一部合皮)、「ゴールド」がラグジュアリーCASTIGLIOファブリック

搭載されるパワーユニットはフィアット500と同じツインエア875ccの直列2気筒ターボ(85ps/14.8kgm)にシングルクラッチの5速シーケンシャルMTを組み合わせたもの。アイドリングストップ機構が備えられており、JC08モード燃費は19.3km/L。実際に走らせてみると、まず感じるのはアクセルを踏み込むとシングルクラッチ特有のシフトチェンジ時のギクシャク感。しかし、MTモードに切り替えると、そんな印象はすぐに吹き飛ぶほどの走りが楽しめる。特に褒めたいのは乗り心地。ピッチングがよく抑えられており、想像以上に快適だった。グレードはレザーシートやバイキセノンヘッドライト、195/45Rタイヤなどを装備する上級グレードの「プラチナ」が260万円とファブリックシート、185/55Rタイヤを装備する「ゴールド」の235万円。

フラッグシップサルーン、300

一番驚いたのがインテリア。デザイン、高級感、作りともに文句なし。上級グレードには一部イタリア、ボルトローナ社製フォリーニレザーが奢られる

一番驚いたのがインテリア。デザイン、高級感、作りともに文句なし。上級グレードには一部イタリア、ボルトローナ社製フォリーニレザーが奢られる

そして、もう1台はクライスラーのフラッグシップサルーン、300だ。プラットフォームは基本的にはW210型ベンツEクラスのプラットフォームに改良を加えた先代のLXプラットフォームからのキャリーオーバー。とはいえ、ボディ剛性の強化や足回りの改良によって大きく進化している。実際に見た印象はとにかくデカイ。ボディサイズは全長5070×全幅1905×全高1495mmもある。エクステリアデザインは明らかに先代の300Cに比べると洗練され、エレガントさが増している。インテリアは先代モデルに比べ、最も大きく変わった点だ。8.4インチの大型タッチスクリーン式モニター、上級グレードに奢られる本木目のパネル、100%のナッパレザーやイタリア・ボルトローナ・フラウ社のフォリーニレザーなど、クラフトマンシップにあふれた上質なインテリアには驚かされた。エンジンは286ps/34.7kgmを発生するクライスラー製のペンタスター製3.6L V6ユニット。これにアウディやBMWにも採用されているZF製の8速ATが組み合わせられている。1.9トンにおよぶ体躯をものともせず、トルクフルでスムーズな加速をみせてくれる。さらに上質な乗り心地と確かなハンドリングにも感心。価格はリミテッドの398万円、300Cラグジュアリーが538万円。シートがファブリックからナッパレザー、パネルが木目調から本木目、タイヤが18インチから20インチに変更され、先進安全装備などが装着される300Cラグジュアリーも魅力的だが、フルサイズセダンとしてはお買い得なリミテッドでも充分納得できるもの。個性あふれる2台のクライスラー、期待以上のクルマだった。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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